不景気のためか近頃よく本屋や電車の中吊り広告でドラッカーの名前を
見かけます。20世紀~21世紀初頭にかけて最大の経営学者の
『ピーター・ドラッカー』。
マネージメントに携わる方においてはよく聞く名前かと思いますが、
経営者でなくとも多くの方にとってドラッカーの残した言葉は、
人生の重要なヒントに成りうるものとなるでしょう。
自戒の意味が強いのですが、少しでも皆さんの役に立てば幸いと思い
今週はドラッカーの言葉の幾つかを紹介させて頂こうかと思います。
『意見の対立は重要である』(創造する経営者)
『行うべき意思決定は満場一致で決められるものではない。相反する
意見の衝突、異なる視点との対話、異なる判断の間の選択があって、
初めてうまくいく。一つの行動だけが正しく、他の行動はすべて
間違っているという仮定からスタートしてはならない。自分は正しく、
彼は間違っているという仮定からスタートしてもならない。
ただし、意見の不一致の原因は必ず突き止めなければならない。』
(経営者の条件)
私自身、「より良い物を作り上げたい」と強く思う時、自信を持って
出した意見に対する反論に度々ストレスや憤りを感じる事があります。
しかし弁証法的に考えるならばテーゼ(命題)があり、それに対する
アンチテーゼ(反命題)があってはじめてアウフヘーベン(止揚)され
ジンテーゼ(総合命題)が生まれるわけです。
ですから対立する意見が出た時は真摯に受け止め、これでより良いものが
生みだせる機会を得たとありがたく思うよう心がける必要があります。
反論に対して感じる不快感というのは、大概、本来の目的から反れた所に
ある個人的な感情・自尊心が根本にあるからです。
『成果を上げ続ける人は、フェイディアスと同じ仕事観を持っている。
神々しか見ていなくても完全を求めていかなければならない。』
(プロフェッショナルの条件)
これは語るに及ばず、我々エンジニアが最も忘れてはならない事でしょう。
元々日本人は仕事の品質・信頼性においては他国より意識レベルが高いと
個人的には認識しておりますが、改めて高い意識を持ち、仕事に誇りを
持ち、着実に実践し、振り返る。それが知的労働すら安いところへ
流れていく昨今において、我々が世界と渡り合う大きな鍵となる事と思います。
『日常化した毎日が心地よくなたっときこそ、違ったことを行うよう
自らを駆り立てる必要がある。「燃え尽きた」とは、たいていの場合、
飽きたというだけのことである。たいしたことではないもののために
朝出かけるほど、疲れを覚えるものはない。』
(プロフェッショナルの条件)
長く同じ仕事に携わり業務や顧客との関係性に慣れてくると、
どうしてもそこに心理的な隙が生まれてくると個人的な経験からも
感じることがあります。あまりエネルギーを割かなくとも
一定以上の成果を上げられるような段階にある場合は
特に顕著になってきます。
長く携わっているからこそ気づける事、築ける関係性というものが
あります。与えられたミッション以外に顧客やチームの皆にさらに
貢献できる事は何か、この経験を他の何かに活かすことはできないのか
考える段階なのだと私自身、そう考えています。
前田


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