20代前半、ある偉い先生の傍で、書生兼かばん持ちとして、
勉強させていただいた頃のことである。
報告を怠ると目を三角にして怒られたものだ。
又、報告の仕方が悪い時も厳しく注意をうけた。
先生の使いとして、ある会合に出席した時などは、
まわりの状況や相手方の発した言葉は勿論の事、
その時の雰囲気、表情、仕草に至るまで、
先生が如何にもその会談の場所に居たのと同様に、
判っていただけるよう、詳細に報告した。
何百億円もするスーパーコンピューターに、何百億円もかけて素晴らしい
ソフトウェアーを組んでも、デタラメなデーターを入力すれば、
正しい答えが出るはずも無い。
ましてや、データーを入力しなければ絶対に答えはでない。
自分の間違った私見で、先生の判断に影響してはならない。
連絡不十分で先生にご迷惑をかけてはならない。との思いから、
偏った私見は交えず、見聞してきたことを、漏らさずあるがまま伝え、
最後に『自分の意見は・・・』と前置きしてから、私見を述べた。
ECSグループも大きくなり、複数の業種の会社が設立され、
複数の地域にいろんな部署ができた。
それぞれが様々な業務を行っている。
全ての業務を自力で把握するのは不可能である。
それぞれの担当者からの報告が無ければ判らない。
しかし、報告が不十分な部署が幾つかある。
経営者は会社という船の舵取りをしなければならない。
船が大きくなればなるほど、曲がり出すまでに時間がかかる。
常に正確で迅速な判断や予測を立てる必要がある。
その為には、偏った私見を除いた正確で漏れの無いデーターが必要である。
メールという便利な道具があるのだから、
わざわざ会わなくても、どんな時間であろうが報告できるはずである。
みなさん、これらのことを肝に銘じて、どんどん報告してください。
ECSフーズのT社長は、報告しすぎである。
彼からの夕方5時半ごろの電話は、決まってこうである。
『料理人の誰それが、明日半休を頂きたい』と。
そのぐらいは自分で判断してほしい。


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